戻る 鴨とアヒルの違い

フランス料理などで良く使用される鴨。フランス語でカナール(Canard)、英語ではダック(duck)。ダックと言えばドナルドダックが有名であるが、鴨とアヒルの境界線はどこにあるのか?
某保険会社のCMやドナルドダックなど馴染み深いアヒル。漢字で書くと”家鴨”、まさに鴨なのです。

野鴨と家鴨
鴨は大きく分けて2種類。自分で餌を見つけ食べて育つ野鴨(Canard Sauvage/カナール ソヴァージュ)と家畜として飼われ、世代交代を繰り返してきた所謂”飛べない鴨”家鴨(Canard Domestique/カナール ドメスティック)である。
野鴨では、青首鴨(Canard Col-vert/カナール コルヴェール)や小鴨(Canard Sarcelle d'hiver/カナール サルセル ディヴェール)が有名です。

日本では”合鴨”という言葉を良く聞きます。そもそも合鴨とは真鴨と家鴨の交配種であります。しかし日本で販売さえている多くの”合鴨”は家鴨なのです。アヒルという名前で販売するよりも”鴨”という名前を付けて販売した方が購入意欲をそそる為なのかわかりませんが一般的にそのように販売・認識されている事はご存知無い方が多いのではないでしょうか?
「アヒルなんて食べたらかわいそう。」なんて言いながら鴨せいろが大好きな人もいるかもしれません。
フランスではアヒルという認識は無く、いずれもCanardつまり鴨として扱われています。ですから「鴨=カナール=ダック=アヒル」なのです。(もちろん生物学上では細かく分類されますが)

食材としての鴨
鴨の処理方法として有名なのが”エトゥフェ”。エトゥフェ(etouffer)とは針を鴨の首の後ろに刺し、仮死状態にさせ、血を抜かずに処理する方法です。こうすることにより、鴨の体内に血がうぅ血して、血が肉全体にまわり、鴨特有の鉄分を含んだ風味が強くなるのです。
このエトゥフェした鴨を有名にしたのは、ラ・トゥール・ダルジャン。鴨を焼き上げ、切り分けた後、残った部分を圧搾器にかけて血の風味を含んだ肉汁を絞ってソースに加えるという方法で有名になりました。

フォアグラと鴨
フォアグラと言えばガチョウが有名ですが、鴨のフォアグラも一般的に流通しています。またフォアグラを採った後の鴨の胸肉はMagret de Canard(マグレ・ド・カナール)として人気があります。

様々な交配種
カナール・クロワゼはイギリスのカーキ・キャンベル種(家鴨)の雌とコル・ヴェール(野鴨)の雄とを交配させて作った小型の鴨で野鴨独特の風味を持っており、人気があります。
中華料理としてひとつのジャンルと言える程人気のある北京ダックももちろん家鴨です。このように野鴨・家鴨様々な交配を重ねてその区分が非常に曖昧になってきているのは事実ですが、共に”鴨”であることは間違いありません。

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